朝日が昇った。当初の予定では黒海から立ち上る朝日を眺めよう、ということだったが、川くだりの途中で日の出を迎えてしまったのだった。ドナウの水面は朝日の光を受けて青く輝いていた。広大な平原に放牧される牛や馬が草を食み、水を飲みに来る。